外科からのお知らせ「呼吸器外科」

南松山病院、呼吸器外科部門 新設

2017年8月より、当院に呼吸器外科部門が新設されました。

呼吸器外科部門とは?

近年、高齢化社会や生活環境、生活習慣の変化等に伴って、呼吸器に関連する疾患は増加の一途をたどっています。特に問題となっているのは「肺がん」で、現在日本人の死因の第一位である「悪性新生物(がん)」の中で最も多いのが「肺がん」です。 当呼吸器外科部門では、まずこの最大ともいえる難敵である「肺がん」を、愛媛大学附属病院呼吸器外科とタイアップして、診断から最新医療までスムーズに行えるようシステムを作りました。

次のような症状を扱っています

健康診断や胸部レントゲン、CTなどで異常を指摘された場合の精密検査、
また、せき、たん、血たん、胸痛、呼吸困難などの症状がある方も対象です。

対象疾患

  • 1. 原発性肺癌
  • 2. 転移性肺腫瘍
  • 3. 肺良性腫瘍
  • 4. 嚢胞性肺疾患
  • 5. 気胸
  •  6.  感染性疾患(肺アスペルギルス症、肺膿瘍、膿胸など)
  •  7.  胸膜中皮腫
  •  8.  気管・気管支腫瘍
  •  9.  重症筋無力症
  • 10. 縦隔腫瘍   など

最近の話題など

(1) 呼吸器外科分野

  • ⅰ)集学的治療、オーダーメイド治療

    肺癌や悪性縦隔腫瘍、胸膜中皮腫などの悪性腫瘍の治療において、手術だけではなく、化学療法(抗癌剤治療)や放射線療法等の併用、さらには遺伝子解析等を用いることによって患者様個人に合った治療を行うオーダーメイド治療を行うことによって、疾患の治癒率を高め、かつ副作用や合併症を抑えるよう工夫しています。

  • ⅱ)拡大手術

    心臓血管外科などと綿密な連携を図ることによって、巨大な腫瘍、心臓や大血管など他の重要な臓器に及ぶ腫瘍などに対しても、積極的に合併切除などを行うことによって、それまで治療は不可能と宣告されてきた患者様に希望を与えられるよう努力しています。

  • ⅲ)縮小手術・胸腔鏡下手術

    超高齢者や、合併疾患を持たれている患者様、以前に手術を行っておられる患者様などに対して、縮小手術(切除範囲を少なくすることによって侵襲を少なく、機能を温存する)や胸腔鏡下手術(小さな孔のみで、カメラを使って手術する)などを積極的に取り入れることによって、より体に優しい手術、治療を心がけ、実践しています。 特に胸腔鏡下手術では従来の三孔式胸腔鏡下手術に加え、さらに患者様の負担を軽減した、一つの小さな孔から手術を行う単孔式鏡視下手術も数多く行っています。これらの方法を使うと、肺癌に対する根治手術を行っても、痛みも少なく、術後約一週間前後で退院可能となり、患者様あるいはご家族の負担軽減につながっています。

(2) 呼吸器内科分野

  • ⅰ)呼吸器疾患の診断

    内科では、肺癌、肺気腫(COPD)、呼吸器感染症、気管支喘息、間質性肺炎、慢性咳嗽、などの疾患の診療に当たっております。これらの疾患に対応できるように、画像診断(CT、MRI、PET-CTなどの核医学検査)に加え、呼吸機能検査、気管支鏡検査、胸部CTガイド下生検(放射線科施行)、胸腔鏡下肺生検(外科施行)、気道過敏性試験、呼気一酸化窒素(NO)測定、気道抵抗測定(IOS)などを行っています。また、2010年から肺門・縦隔病変に対する低侵襲で確実に診断が得られる超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)を行っております。

  • ⅱ)呼吸器疾患の治療

    各疾患の診療では、肺癌や悪性胸膜中皮腫にしては、患者さんのQOLなども考慮した抗がん化学療法、あるいは免疫療法、さらには放射線療法を併用した集学的治療を入院・外来で行っています。
    COPDに関しては、ガイドラインに基づいた薬物療法のみでなく看護師が患者相談や生活指導(看護師HOT外来)を行っております。
    気管支喘息と慢性咳嗽では、気道過敏性試験と呼気NO測定、気道抵抗の結果を基に病態に基づいた診断・治療を行っています。
    間質性肺炎に対しては診断、治療方針決定のため積極的に気管支鏡(気管支肺胞洗浄、経気管支肺生検)や胸腔鏡下肺生検(外科施行)を行っております。