救急部

歴史の現状、そして展望

歴史と現状

当院は、昭和49年9月の開院当初より、外科および透析などの専門性を生かし地域に根ざした救急病院として診療を開始しました。その後、昭和53年4月からは、松山市の二次輪番制救急へ本格的に参加し、現在では中核病院の一つとしての役割を果たしています。
直接病院を受診(walk-in)する患者様から、松山市消防局や松山市周辺からの救急車での搬入される交通事故をはじめとした外傷から、心筋梗塞や脳血管障害などの内因性疾患までの幅広い救急疾患を積極的に受け入れ治療にあたっています。
また、平成16年10月より厚生労働省より臨床研修協力病院として認可され、愛媛大学付属病院から救急診療などを中心とした卒後臨床受入れを開始するなど教育病院としての役割も担っています。

今後の展望 "救急部の夢" -安定した地域救急体制の構築-

昨今、わが国の救急体制は、劇的な救急出動件数の増加や救急医などの専門医の不足などにより、救急車などの救急搬送システムだけでなく、受け入れる救急病院も窮地に陥っています。これらの課題に対して、地域での安定した救急体制の構築を目指し、松山消防をはじめ他の医療機関とともに力を注いでいます。
救急部としては、最前線である二次救急医療機関としての役割として、まずは、原則として"断らない救急"を目指し、院内の体制や医療スタッフの充実を進めています。
質的にも安定した救急体制を維持するためには、当院の救急診療の中心となるER(救急処置室)では、救急患者様に対して適切な初期評価、治療を行い、その上で、専門的治療を必要重症度が高く必要であれば、迅速に地域の三次救急医療機関への紹介転送を行うその一方で、軽症から中等症の患者様に対しても、充分なケアが行えるような医療支援体制を目指しています。そのために、勉強会や研修を通じて地域の開業医や、他の救急病院との密接な連携を深め、地域全体としてのレベルアップをすすめています。
その他、救急患者様として受診、搬送される慢性疾患の患者様であっても医療を要する場合には、院内の地域連携室の協力のもと可能な限り対応するように努力し、地域の救急外来(ER)をつくっていきたいと思います。

病院前からの救急診療と災害医療への貢献

災害医療を専門とする救急指導医を中心として、救急部として災害時における院外での医療チームの派遣や救急現場に直接医師を派遣する病院前からの救急診療にも夢を持って力を注いでいます。
特に、松山市周辺で開催されるスポーツやコンサートなど大衆が集まる会場への医療チームの派遣も視野に入れ熱意あるスタッフの教育や研修を進めています。

救急車受け入れ件数の推移

救急車受け入れ件数(年)
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
1,344件 1,485件 1,469件 1,504件 1,651件 1,530件
2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
1,714件 1,680件 1,678件 1,843件 1,933件 1,825件
2021年 2022年 2023年
2,009件 2,222件 2,420件

トピック

松山市救急病院当番表は松山市のホームページからご覧ください。